中国の有力オープンソースAI研究所であるDeepSeek(ディープシーク)と通信機器・半導体大手のファーウェイ(Huawei / 華為技術)は、ファーウェイ製AI専用プロセッサ「昇騰(Ascend)」シリーズに特化した次世代モデル最適化ツールおよびコンパイラ基盤の共同開発において戦略的提携を締結したと発表しました。
今回の提携では、DeepSeekが独自開発してきたMoE(Mixture of Experts)アーキテクチャや長文脈アテンション機構を、Ascend NPU(昇騰910Bおよび次期昇騰950)のハードウェア特性へ直接マッピングする専用最適化ツール群「DeepSeek-Ascend Toolkit」を開発・提供します。これにより、CUDA環境向けに設計された既存フレームワークと比較して、推論スループットの大幅な向上とメモリ消費の削減を実現します。
さらに両社は、単一チップでの推論最適化にとどまらず、数千基規模のAscendクラスタを用いた超大規模モデルの分散並列学習パイプラインを標準化する計画です。米国の先端GPU輸出規制によってNVIDIA製ハードウェアの調達が厳しく制限される状況下において、国産ハードウェアと最高峰のオープンモデル開発力を直結させ、独自のAI自立基盤を確立する狙いがあります。
グローバルなオープンソースコミュニティに対してもAscend対応の最適化コードやカーネル実装を順次公開する方針が示されており、マルチベンダーGPU/NPU環境での推論コスト削減とモデル運用の選択肢拡大が進むと期待されています(一次ソース:DeepSeek Official Announcement / Huawei Ascend Developer Community)。
