半導体ファウンドリ大手のGlobalFoundries(グローバルファウンドリーズ)は2026年10月15日、自律型ロボットや自動運転車、スマート工場など現実空間でリアルタイムに周囲と相互作用する「フィジカルAI(Physical AI)」に特化した次世代半導体プラットフォーム「FDX Fusion」を本格展開すると発表しました。
クラウド上のデータセンターで稼働する大規模言語モデルとは異なり、現実空間で稼働するロボットや車載システムには、厳しいバッテリー制約のなかでミリ秒単位の遅延も許されないエッジ推論性能が求められます。
今回発表された「FDX Fusion」は、同社がドイツ・ドレスデン拠点で培ってきたFD-SOI(完全空乏型シリコン・オン・インシュレータ)技術を大幅に進化させたものです。
具体的には、フィジカルAIの根幹となる「STAC(Sense:センサー認識、Think:AI推論、Act:モーター駆動制御、Communicate:超低遅延通信)」の4つの処理を、7nmクラスの高密度デジタル演算領域と超低消費電力のアナログ・高周波(RF)回路として単一プラットフォーム上に統合しています。
これにより、カメラやLiDARからの空間データ処理とAI意思決定、アクチュエータの制御を従来比で大幅に少ない消費電力で同時実行できるようになり、工場の自律移動ロボットや車載システムの発熱・バッテリー消費という最大のボトルネックを解消します。
最先端の2nm競争がクラウドAI向けGPUで過熱する一方、現場の機械やロボットに頭脳を組み込むエッジ・フィジカルAI領域において、高信頼・超低消費電力プロセスを握る同社の戦略的な存在感が一段と高まっています(一次ソース:GlobalFoundries 公式サイト)。
