米Google DeepMindは、ヒトゲノムにおいて生じうるすべてのDNA塩基の変異がもたらす生物学的影響を予測・インデックス化した包括的データベース「AlphaGenome Atlas」を正式に一般公開しました。
ヒトゲノムには約30億の塩基対が存在し、各位置で生じうる3種類の塩基置換を合わせると約90億通りの一塩基変異(SNV)が考えられます。
これまでの遺伝医学では、その大半が疾患とどう結びついているか不明な「意義不明の変異(VUS)」として扱われていました。
本プロジェクトでは、最先端のゲノム基盤モデルを活用し、DNA配列のわずかな変化が特定の細胞種や臓器組織におけるRNA発現量、スプライシングにどのような変化を及ぼすかを網羅的にシミュレーションしました。
得られた全予測データはオープンなアトラスとして構造化され、世界中の医学者や研究機関が自由に検索・分析できるよう提供されます。
タンパク質の立体構造を予測したAlphaFoldに続き、ゲノム配列の変異が引き起こす病態メカニズムを分子レベルで解明する基盤が確立されたことで、難病や希少遺伝疾患の原因解明、個別化医療(プレシジョン・メディシン)に向けた創薬標的の探索が劇的に加速すると期待されています(一次ソース:Google DeepMind 公式ブログ)。
