Microsoftは2026年10月、法人向けのMicrosoft 365 Copilotライセンスにおいて、企業の法務部門および法律事務所の業務に特化した「Microsoft Copilot for Legal」を正式にリリースしました。これまでプレビュー提供されていた法務エージェント機能を全面刷新し、実務に直結する20種類以上の専門リーガルスキルを標準搭載しています。
最大の特徴は、法務担当者が最も多くの時間を費やす「Microsoft Word」および協業基盤「Cowork」の画面内にすべての法務AI機能がネイティブ統合されている点です。専用の外付けリーガルテック製品へ契約書ファイルをアップロードし直すことなく、普段使っているWord文書上で直接AI審査を呼び出すことができます。
具体的には、各企業が定める契約審査基準(プレイブック)を登録しておくことで、取引先から受領した秘密保持契約書(NDA)や基本取引契約書(MSA)、SaaS利用規約などのリスク条項や不利な免責規定をAIが自動検出し、社内基準との乖離を一覧化します。
さらに、検出したリスク箇所に対して自社の法務方針に沿った代替条文案を即座に起案し、Word標準の「変更履歴の記録(トラックチェンジ)」およびコメント機能を用いて赤入れ修正を自動反映できるため、法務担当者はAIの修正案を確認して承認・微調整するだけで一次審査を完了できます。
単なる条文チェックにとどまらず、複数の関連契約書を横断した義務・更新期限の抽出や、社内承認フローの進捗管理といった複数ステップの法務ワークフローも自律的に処理できるよう設計されており、企業の法務実務および既存のリーガルテック市場の勢力図を大きく塗り替える動きとして注目されています(一次ソース:Microsoft 365 Copilot 公式サイト)。
