米セキュリティ大手Palo Alto Networksの脅威インテリジェンス部門Unit 42は2026年10月24日、先日発覚したPHPの致命的な脆弱性(通称PHP2Shell)を悪用したサイバー攻撃において、攻撃者が自律型AIプラットフォームを実戦投入していた証拠を確認したと発表しました。
Unit 42が調査した欧州の政府機関に対する侵害事案では、初期侵入に成功した直後から人間ではなく自律型AIエージェントが内部ネットワークの探索を引き継いでいました。侵入からわずか2時間以内に、AIは環境内の構造を自律的に把握し、パスワードハッシュや多要素認証(MFA)の秘密情報を抜き取ったうえで、Active Directoryへの通信トンネルを確立してドメイン管理者権限の奪取を試みていたことが判明しています。
特筆すべき証拠として、実行されたコマンド群の出力結果には「==SHELLUSER==」や「==PASSWD==」といった機械解析用の特殊な区切りタグが付与されていました。これは自律型AIの推論ループが実行結果を高速に読み取り、人間の指示を待つことなく次の攻撃コマンドを自動生成・実行するために設計された専用フレームワークの痕跡です。
脆弱性の発見から攻撃コードの生成、さらには侵入後の内部制圧に至るまでがAIによって全自動化されたことで、システム管理者が異変に気づいて対処するための猶予時間は事実上消滅しつつあります。Unit 42は、従来の人間による攻撃速度を前提とした監視体制では太刀打ちできないとして、防御側も自律的な遮断機構を即座に導入するよう強く警告しています(一次ソース:Palo Alto Networks Unit 42 公式レポート)。
