米Googleは、宇宙空間に太陽光発電型のAIデータセンターを構築する長期研究計画「Project Suncatcher(プロジェクト・サンキャッチャー)」において、地球低軌道(LEO)を周回する試験衛星上で人工知能モデルを直接実行し、生成された応答を地上へ送信する実証に初めて成功したと発表しました。
今回の実証で使われた試験衛星は、地球観測企業のPlanet社と協力して開発され、SpaceXのライドシェアミッション「Transporter-18」で軌道へ投入されたものです。ノルウェー・スヴァールバル諸島の地上局上空を通過する際、衛星内のデータセンター級TPU(Tensor Processing Unit)チップ上で稼働するオープンモデル「Gemma 4」へプロンプトを送信したところ、宇宙をテーマにした俳句を生成して地上へ正確に送り返すことに成功しました。
Googleがこのムーンショット計画を進める背景には、地上におけるAIデータセンターの深刻な電力不足や冷却水・用地の制約があります。適切な地球低軌道を周回する衛星であれば、大気や天候に遮られることなくほぼ常時太陽光を浴びることができ、地上の太陽光パネルと比較して最大8倍のエネルギー効率を得られる試算が示されています。
同社は今回の軌道上での放射線耐性や熱制御の検証結果をもとに開発をさらに加速させ、2027年には2機の衛星を打ち上げて宇宙空間での光レーザー通信(空間光通信)による分散AI処理の実証へ進む計画です(一次ソース:Google Research 公式発表)。
