米国の主要金融機関であるJPMorgan Chase、Bank of America、Morgan Stanley、Wells Fargo、Citigroupの大手銀行5行が、個人の銀行口座にログインして残高確認や請求書の支払い、資金移動を代行するサードパーティ製の自律型AIエージェントに対して、ネットワーク上のアクセス制限および遮断措置を相次いで開始したことが明らかになりました。
背景にあるのは、Metaの「Muse」やOpenAIの「Dots」、Anthropicの「Claude」といった消費者向け自律エージェントの急速な普及です。多くの一般ユーザーが日々の家計管理や振込手続きを自動化しようと、自分自身のネットバンキングのログインIDやパスワードをそのままAIエージェントに預けて操作させるケースが急増しています。
しかし銀行側のシステムから見ると、正規の顧客情報でログインしてくる通信が「本人の操作」なのか、「本人が許可したAIエージェント」なのか、あるいは「プロンプトインジェクション等で乗っ取られた悪質なAI」なのかを判別することが極めて困難です。実際に顧客の意図しない取引をAIが試みる事例も検知されており、金融セキュリティ上の重大な脅威として問題視されています。
これを受け、Bank of Americaは顧客に対してAIツールにパスワードを共有しないよう直接警告メールを一斉送信し、JPMorganも外部エージェントの侵入を遮断する方針を明言しました。各行は今後、生体認証や閲覧専用のオープンバンキングAPIを用いた「AIエージェント向けの安全な本人確認・権限委譲の仕組み」の策定を急ぐ方針です(一次ソース:JPMorgan Chase 公式発表)。
