米OpenAIの経済調査チーム(Economic Research)は2026年10月26日、人工知能が世界の労働市場や日常業務にどのような変化をもたらしているかを定量的に可視化した最新調査データセット「OpenAI Signals v3.0」を公開しました。政策立案者や経済学者、企業の経営層が実証データに基づいてAI導入の影響を分析できるよう、公式サイトから無償でダウンロード提供されています。
今回のデータセットでは、米国労働省の職業情報ネットワーク(O*NET)の分類基準に準拠した165種類の中間業務アクティビティ(IWA)にわたり、世界約100カ国の利用者がどのようにChatGPTを仕事に活用しているかが2025年第1四半期から2026年第3四半期までの四半期推移として詳細にまとめられています。対象には、プログラムの実装、経営データの分析、教育資料の作成、マーケティング企画の立案など、あらゆるホワイトカラー業務が含まれます。
分析結果から浮き彫りになった最も重要なトレンドは、世界中のユーザーによるAIの利用形態が、初期の「わからないことを尋ねる(Asking)」段階から、実際の成果物を作らせたり業務フローを実行させたりする「遂行する(Doing)」段階へと明確にシフトしている点です。特に中南米やアフリカ、欧州の一部地域では、従来の中間ツールを飛び越えて自律的なタスク遂行へ直接移行する動きが顕著に表れています。
また、先進的なAI活用企業と一般企業の間に生じる生産性やエージェント活用度の格差(フロンティアギャップ)に関する指標も新たに収録されており、今後の雇用政策や企業のリスキリング戦略を策定するうえでの重要な基礎資料となりそうです(一次ソース:OpenAI Signals 公式データハブ)。
