旭化成株式会社は2026年11月5日、人工知能(AI)と実験自動化技術を融合し、材料設計から性能評価までの一連の研究開発プロセスを自律的に回す「スマートラボラトリー」を静岡県富士市の富士支社内に開設すると発表しました。2027年1月の本格稼働を予定しています。
同施設が対象とするのは、AI半導体などの先端パッケージ工程で不可欠な感光性絶縁材料「パイメル」の次世代製品開発です。半導体の高集積化・微細化が急速に進むなか、顧客である半導体メーカーからはより短期間でのカスタム材料開発が強く求められていました。
スマートラボラトリーでは、AIが提案した配合レシピに基づき、ロボットが材料の調合・塗布・露光などの加工から電気的・物理的な性能評価までを自動で実行します。さらに、得られた評価データをAIが即座に解析して次の材料設計へフィードバックする「自律駆動型ループ」を構築しています。
これにより、研究者が手作業で行っていた実験工程が大幅に高速化され、単位期間あたりの開発実験数を従来の約4倍へと拡大できる見込みです。日本の強みである半導体材料分野において、AIとロボットを組み合わせた自律実験(マテリアルズ・インフォマティクス)を実製造レベルへ引き上げる象徴的な事例となります(一次ソース:旭化成 公式発表)。
