米Metaは、同社のビジネス向けサービスを利用する企業のWebサイトに対し、自動クローラーやボットによる巡回・データ収集(スクレイピング)を広範に認める商用利用規約(Commercial Terms)の改定計画を全面的に凍結し、施行を見送ると発表しました。
問題となっていた規約改定は、FacebookやInstagramに広告を出稿したりビジネスアカウントを運用したりする企業に対し、リンク先の自社サイトをMetaの自動プログラムが巡回・インデックス化することを規約上で包括的に同意させる内容でした。当初は2026年10月30日の発効が予定されていましたが、欧州を中心とした報道機関やパブリッシャー団体から激しい批判が噴出し、一度は11月20日へと延期されていました。
特にノルウェーのメディア団体が申し立てた訴訟では、現地の裁判所がMetaに対して同規約の適用を差し止める仮処分命令を下すなど、欧州連合(EU)のデジタル市場法(DMA)や著作権法、データ保護規則に抵触する恐れが強く指摘されていました。また、サイト側が設けたAI学習拒否(robots.txt等)の設定が規約によって事実上無効化されるのではないかとの懸念も広がっていました。
Metaはこうした国際的な反発と法的リスクを受け、11月20日の施行期日を正式に撤回し、規制当局やパブリッシャー、広告主との協議をやり直す方針を示しました。巨大プラットフォームが取引上の優越的地位を利用してAI向けのデータ収集権限を拡大しようとする動きに、司法と業界の双方から強い歯止めがかかった形です(一次ソース:Meta 公式発表)。
