パナソニック ホールディングス(パナソニックHD)および同社の北米研究開発拠点は、カリフォルニア大学バークレー校(UCバークレー)、米NVIDIA、スタンフォード大学などの研究チームと共同で、指先の触覚情報にリアルタイムで反応しながら器用な両手作業を行うロボット操作AI「T-Rex」を開発したと発表しました。
従来のロボット操作AIはカメラ映像と言語指示から動作を決める視覚・言語・行動(VLA)モデルが主流でしたが、カメラ画像だけでは物体に触れた瞬間の微妙な力加減や滑り、変形を把握しにくく、壊れやすい日用品の扱いが困難でした。新開発の「T-Rex」は、約5Hzの周期で動作の大枠を生成する視覚・言語モジュールと、10本の指先の触覚センサーから約20Hzの高速周期で動きを微修正するモジュールを二層で統合しているのが特徴です。
学習には200種類を超える日用品と22種類の基本動作を組み合わせた計7,700件以上・約100時間におよぶ両手ロボット操作データが使用されました。画像認識を一からやり直すことなく指先の感触だけで瞬時に力加減を補正できるため、人間が無意識に行っているような滑らかな手先作業が可能になります。
実際に卵の移し替えや本のページめくり、鍵開け、電球のねじ込みといった繊細な力制御が求められる12種類の実環境タスクで検証した結果、平均成功率65%を達成し、既存手法を30ポイント以上引き離す世界最高水準の性能を記録しました。本研究成果は2026年11月9日から米国で開催されるロボット学習の国際会議「CoRL」にて発表されます(一次ソース:パナソニック ホールディングス 公式発表)。
