米NVIDIAは2026年10月28日(日本時間10月29日)、日本語を含む40言語の高精度な文字起こしと31言語の音声翻訳、13言語の話者分離(誰がいつ話したかの識別)を単一モデルでこなすオープンウェイトの音声言語モデル「Nemotron 3.5 Transcribe」をHugging Face等で公開しました。商用利用可能なライセンスで提供され、企業の議事録自動化や音声AIエージェントの構築にそのまま組み込むことができます。
同モデルは、音声エンコーダーと話者識別モデル、そしてハイブリッドMamba-2・Transformer構成のMoE(混合エキスパート)言語デコーダーを統合した計340億パラメータ(推論時の実稼働は約43億パラメータ)の軽量・高速設計を採用しています。日本語についても「本番環境で即戦力となる精度(Production-ready)」と公式評価されており、最長1時間の録音データを一括で処理して最大8人までの複数人の発言が重なる会議音声も正確に書き起こします。
最大の特徴は、テキストのプロンプト指示によって書き起こしの出力形式を自在にコントロールできる点です。「えー」「あのー」といった言い淀み(フィラー)を綺麗に取り除くかあえて残すかの切り替えや、社内固有の製品名・専門用語リストの事前指定、単語単位のタイムスタンプ付与、さらには音声内容に対する直接の質疑応答まで1つのモデルで完結します。
あわせて80万時間規模の多言語音声データセット構築パイプラインもオープンソース公開されており、社内サーバーやエッジ端末で機密会議を外部に出さずに処理するローカル音声AIの決定版となりそうです(一次ソース:NVIDIA Hugging Face 公式リポジトリ)。
